2023年
12月
21日
木
スコッチグレインのクリーニングのご依頼です。
正直状態は良くないです。
雨ジミがひどく表面はボコボコしており、白くなる塩浮きも見受けられました。
化粧品のCMではないですが、ハリとツヤが甦りました。
ボコボコしていた銀浮きや塩浮きも目立たなくなりました。
ソールは穴が開いていましたが、クリーニング後の状態を見て修理をご依頼いただきました。
穴の開いていたソール中央とつま先を補強します。この一行程が仕上がりと履き心地を左右します。
VIBRAMのスタンダードタイプのハーフソールで補強しました。当店で一番リーズナブルなハーフソール部材です。
LINEの友だち追加していただきありがとうございました。
2015年
8月
24日
月
『色の魔術師』と呼ばれるイタリアのフランチェスコ ベニーニョのブーツです。
実は私物です。でも自分で購入した靴ではありません。
友人から「もう履かないから、良かったら面倒見てくれる?」と譲り受けたのでした。
ベニーニョと言えば、結構なお値段のする高級靴です。
本人的には状態が状態だけに修理してまで履く気にはなれなかったようです・・・
確かに履き古している感が漂っていますね。
ここから自分好みのスタイルに仕上げるとこんな風になりました。
ソールは以前から履いてみたかったVIBRAM1276(通称シエラソール)にしました。
軍用ブーツのソールとして採用されていることからも性能は折り紙付きのはず。
フラットソールにすることで程よくカジュアルダウンを目指しました。
後は何と言っても、カラーリング。
明るくて淡い色は好みではなかったので、グリーンを重ね深みのある色合いにしました。
元のシミやくすみを活かすことで、リアルアンティーク調に仕上がりました。
手を入れてやれば、何とかなります。
S君、是非現物を観にお越しくださいm(__)m
関連ブログ⇒靴修理人の不養生?!
2014年
3月
15日
土
ZAMPIEREというスペインの靴です。
元同僚の友人S君が持って来てくれました。
「サツマイモみたい」と言われたことがあるそう・・・
久しぶりに会ったので近況や昔の話に夢中でどんな風に修理するかはほとんど話さず、こちらから確認したのはラバーを貼っても良いかの一点のみ。
S君から帰り際に「お金が無いので安くあげてほしい」と一つだけ要望がありました。言われなくても分かってますよ~)^o^(
『もう絶対にサツマイモとは呼ばせないぞ!』と誓って・・・
S君の趣味嗜好を考えたら、こんな感じになりました。
普通なら少しやり過ぎなんじゃないと思ってしまいそうですが、彼のイメージにピッタリです!
ハーフソールとトップリフトには赤系ラバーで華やかに。
コバもレッドが際立つように敢えてラバーには色を付けませんでした。
つま先は足癖が悪いようで、キズだらけの上黒ずんでいました。
このままの状態で補色だけしてもマシになる程度なので・・・
クリーニング⇒キズ補修⇒栄養補給⇒補色のフルコースで
革の状態もすこぶる良くなり、色気のあるエレガントな仕上がりを目指しました。
全体は雰囲気を残しながらも、つま先からフマズ部分にかけてはパープル系のクリームを使ってグラデーションで仕上げました。
一番悩んだのが靴ヒモの色です。
初めはレッドかボルドーの同系色を考えていたのですが、思い切ってグリーンにしてみました。
靴ヒモのチョイスは喜んでもらえるかチョット心配でしたが、気に入ってもらえました。
S君のうれしそうな笑顔を見れたことが何よりの励みとなりました。