2024年
3月
18日
月
エドワードグリーンのシングルモンクストラップです。
いつも滋賀県から配送でご依頼いただく常連様です。
当初はハーフソール交換とトップリフト交換でご要望いただきました。
現物を確認すると、右足内側の出し縫いが完全に切れていました。
オールソール交換をご提案したところ、快諾していただきました。
オリジナルに近いレザーオールソールで修理させていただきました。
底縫いの糸を見えなくするヒドゥンチャネル仕様に飾り釘はエドワードグリーン仕様です。
お客様よりコメントいただきました。
『ヒドゥンチャネル仕上げ本当にカッコいいです。
いつもながら丁寧なお仕事に大変満足しております。』(一部抜粋)
コメントありがとうございました。励みになります。
ライニング上部の擦れによる傷みもありました。
革を当てて縫い付ける腰裏修理をさせていただきました。
どの修理もそうですが、酷くならないうちにご依頼いただくことをお勧めします。
2024年
3月
08日
金
今回は珍しくバックショットからの紹介です。
息子さんの靴を見るに見かねたお父様からのご依頼です。
ヒールの外側は擦り減り、フラットシューズのような佇まいになっていました。
ヒールだけではなく、ソールの損傷も激しかったです。
ちなみにこの靴は数年前に当店でオールソール交換させていただいておりまして、当時のafterの画像です。
一番の問題はアッパーのヒールカップの損傷でした。こちらは左足です。
こちらが右足です。
破れている箇所だけを補強するのではなく、あたかも初めからこういうデザインだったかのように自然な仕上がりを目指しました。
言われなけば分からないのではないでしょうか。
今回はレザーソールよりも耐久性の高いラバーソールの中からダイナイトソールをお選びいただきました。
革の質感や色合いも違和感なく仕上がりました。
2024年
2月
12日
月
こちらはチーニー製のポールスミスの靴をシングルソール仕様でオールソール交換しました。
シングルソールは1枚のアウトソールのみで作られています。
ビジネスシューズはシングルソールが多いです。
こちらもチーニー製ポールスミスの靴ですがダブルソール仕様でオールソール交換しました。
ダブルソール仕様とは、アウトソールの他にミッドソールを追加して2枚のソールで作られている靴のことです。
ダブルソールはブーツなどで採用されることが多いです。
シングルソールの特徴は、
・華奢でスマートな印象。
・足馴染みが良く、軽量。
ダブルソールの特徴は、
・どっしりと重厚で堅牢な印象。
・地面からの突き上げ感が少ない。
履き心地等も変わってきますが、個人的には見た目の印象・雰囲気で判断すると選びやすいと思います。
シングルソールからダブルソール(逆もアリ)に変更することで貴方オリジナル仕様にすることが可能です。
修理を楽しみましょう。
2024年
2月
08日
木
ウォークオーバーのオールソール交換で定番だったレンガ色のダイナイトソールが廃盤になりました。
当店での最後のレンガソールになりました。
個人的には好きなカラーだったので残念です。
需要の少ないカラーソールは消えていく運命なのでしょうか。
いつの日か復活することを願うばかりです。
2024年
2月
01日
木
いつも南丹市から高速道路に乗って靴磨きをご依頼いただく常連様のリーガルです。
おそらく10回以上は磨かせてもらっており、私にとっても思い入れのある靴です。
以前からソールの損傷が見受けられ、ソール交換をご提案していたのですが、ようやく奥様の了承を得られたということでした。
ご夫婦といえども靴の価値観を共有することは難しいものです。
説得にかける労力を考えると頭が下がります。
耐久性の高いソールをご要望いただきましたので、普段はブーツに使用することが多いVIBRAM700ソールでオールソール交換しました。
今まではビジネスシューズにはご提案していなかったソールですが、違和感なくマッチしています。
なんなら黄色いロゴマークがアクセントになっています。
既成概念にとらわれず、柔軟な発想が大切と再認識させていただきました。
2024年
1月
03日
水
年末に常連のお客様からトゥスチール交換でお持ち込みいただいたラスト違いのエドワードグリーンのストレートチップ『チェルシー』2足。
202ラストは『永遠の名作』といわれるグリーンを代表するラストです。
卵型の丸みを帯びたラウンドトゥが特徴です。
82ラストはロングノーズでシャープなフォルムが特徴です。
モダンでスタイリッシュな印象です。
並べて比べると違いがよくわかります。
キャップトゥの形だけでなく、大きさも違いますね。
見た目も大事ですが、履き心地も少し異なるようなので、迷ったら両方試着するのがよさそうです。
2023年
12月
12日
火
2023年
12月
04日
月
2022年
1月
27日
木
レザーソールのつま先が擦り減り、アッパーも損傷しています。
革で土台を作製してラバーハーフソール補強しました。
今回のようにソール上部の押縁が残っていなくても修理は可能ですが、早めに修理したほうが綺麗に仕上がります。
つま先の減りが気になる方にはトゥスチールをオススメします。
ソールのサイドを上部に巻き上げているマグナーニ独自のオパンケの場合はハーフソールのアゴを丸くして仕上げます。
2021年
12月
23日
木
2021年
11月
19日
金
2021年
10月
01日
金
大阪府より郵送でご依頼いただきました。
ヴィンテージトゥスチール&VIBRAMエクスプローションハーフソールの組み合わせ
ソールコバ側面の仕上げ
ハーフソールの継ぎ目の仕上げ
トップリフトラバー交換の仕上げ
2021年
3月
11日
木
スニーカーのソール劣化による貼り換えのご相談もよくいただきます。
出来るか出来ないかと聞かれると出来るものが多いです。
但し、元通りにはなりません。
NIKEのダンクです。
当店のスニーカーオールソール交換はユニットソールではなく、5つのパーツを組み合わせています。
カラーリングは元の雰囲気に近づくように仕上げました。
逆にオリジナリティー溢れるカラーリングにすることも可能です。
こちらはエアジョーダンもソールが加水分解で劣化していました。
スタンダードの仕様ではドット柄のVIBRAMフリーライドソールを使用します。
スニーカーにマッチするスポーティーなソールです。
こちらのエアフォース1はイエローのソールが印象的です。
通常はヒールとセットで使用するソールですが、イエローカラーのソールは一択でした。
既成概念には捉われません。
ソールも含めてNIKEという方には正直オススメしません。
ソールが変わっても履きたいという方は是非!
2021年
1月
11日
月
カンペールの定番モデルPEU CAMI(ペウ カミ)です。
特徴のあるデザインで人気があるのですが、ソールが劣化してしまいます。
明るいブラウンの革を挿し色にすることで雰囲気変わりました。
カンペール修理の定番VIBRAMフリーライドソールでオールソールしました。
ドット柄がかわいくて、カンペールに似合っています。
フラットなソールで色はブラックになります。
2020年
7月
20日
月
こちらのナタリーは5年前のブログをご覧になり秋田県よりご依頼いただきました。
依頼書のコメント欄には奥様からの初めてのプレゼントなので一生使いたいと書かれていました。
奥様が聞いたらさぞお喜びされることでしょう。
VIBRAM2060スポンジソール仕様です。
天然クレープソールの損傷が激しい場合は
こちらのような思い切ったカスタムが必要です。
人とは違ったナタリーをお考えの方にはピッタリです。
つま先とかかとには革を当てて縫い付けています。
革はご希望の色でご用意させていただきます。
この仕様は経年の劣化が起こりにくく、長く履いていただけると思います。
こちらのナタリーは岩手県よりご依頼いただきました。
靴底が磨り減ったナタリーの場合は合成クレープソールで接地面を補強する修理が出来ます。
天然クレープソールは黒ずんでいるケースが多く黒いソールを使用するのですが、今回は全体的にキレイな状態でしたのでソールも明るめのカラーをチョイスしました。
お二方とも遠方よりご依頼いただき誠にありがとうございました。
2020年
4月
14日
火
新しく取り扱いを開始したソールのご紹介です。
VIBRAM9105GLOXI CUTソールです。
ソールに切れ込みが入っており、軽量化と屈曲性に優れています。
見た目もオシャレなので、レッドウィングのソール交換の定番になりそうです。
2019年
6月
13日
木
オールデンのコードバンシューズです。
バーガンディのVチップはオールデンらしい一足です。
コードバンの革は肉厚で丈夫というイメージですが、あくまでも良い状態での話です。
油分が不足するとかえって脆く裂けやすくなります。
コードバンになりやすい現象なので日頃からのケアと脱ぎ履きの際に注意が必要です。
上から革を当てて補強しました。
かかとの内側も擦れて傷んでいました。
靴もここまで履きこまれると本望かもしれませんが、これからもずっと履き続けられるようにお手伝いするのが当店の仕事です。
かかとに革を当てて補強する腰裏修理をさせていただきました。
これで見た目はもちろん、履き心地も改善されると思います。
仕上がりはお客様にもご満足いただけ、修理したことで愛着が増したとおっしゃっていただけました。
2018年
10月
01日
月
ベルルッティのブローグ補修の修理です。
パンチドキャップトゥの四隅が裂けています。
贅沢にも一枚革のワンピ―ス仕様にブローグが施されています。
繊細で薄い革だけに耐え切れなかったようです。
お客様のご提案により、上から革で裂けているブローグを隠しつつ、補強しました。
元の雰囲気に近づけるため、ブローグ穴で装飾しました。
カーキがかったダークグレーだったので、色調に違和感が出るかなと心配だったのですが、上手く合わせることが出来ました。
お客様にも大変ご満足していただけて、何度もお礼を言っていただき、恐縮してしまいました。
何店舗にも断られたにもかからわず、諦めきれずに、遠方の当店を信用してご依頼された靴への思いに感服しました。
2018年
5月
18日
金
エドワードグリーンの代表作の一つである『カンタベリー』です。
アデレードデザインが印象的なパンチドキャップトゥです。
木型は傑作と謳われている202ラストでいかにもエドワードグリーンらしい一足です。
今回はソールが擦り減ってきたので、オールソールさせていただきました。
ドイツ産の最高級レザーのJ.レンデンバッハソールでオールソールさせていただきました。
長い年月をかけて作られるソールは耐久性が高いです。
底縫いの糸を隠すヒドゥンチャネルで仕上げています。
コバやヒール周りもコテや釘を駆使してオリジナルに忠実に再現しています。
最近はコテを作る鍛冶職人さんが少なくなってきたので、自分で加工して使っています。
道具類を自分の使いやすいように加工して使うのは靴を履きやすく修理するのと同じように永く大切に使う秘訣だとつくづく実感しています。
2018年
4月
11日
水
ジョンロブのフィリップⅡのダブルバックルというモデルです。
ジョンロブのダブルモンクと言えばウィリアムが有名なので初めはウィリアムと思い込んでいたのですが、どことなく違和感を感じて調べたところ、フィリップⅡにダブルモンクがあることを知りました。
フィリップⅡはウィリアムより細身でエレガントな印象です。
新品のレザーソールにする修理といえば、つま先を補強するトゥスチールですね。
今回は茶靴との相性抜群のゴールドのトライアンフトゥスチールをお選びいただきました。
極力段差が出ないよう自然な仕上がりを心掛けています。
時間帯や混み具合にもよりますが、基本的には即日お渡し可能です。
関連ブログ⇒トライアンフトゥスチール
2018年
4月
02日
月
ヒドゥンチャネルは直訳すると『隠された溝』という意味です。
レザーオールソールする際、ソールを接着してから縫うのですが、縫い糸がソールの表面に見える仕様を『オープンチャネル』といい、逆に見えなくするのが『ヒドゥンチャネル』です。
ヒドゥンチャネルはレザーソールの表面を革包丁で掻き上げて、縫い付けた後に掻き上げた革を伏せて縫い糸を隠す技法です。
こちらが掻き上げた革を伏せて仕上げたレザーソールです。
ソールの表面に縫い糸が出ないので、エレガントな仕上がりになります。
ジョンロブやエドワードグリーンなどの高級靴はこのヒドゥンチャネルで仕上げられています。
細部にも拘る方にはおすすめの仕様です。
エドワードグリーンのダブルモンク『ウエストミンスター』をレザーソールでヒドゥンチャネル・半カラス仕様にて仕上げさせていただきました。
エドワードグリーン好きの方にもご満足いただけるようオリジナルに忠実な仕上がりを心掛けています。
2015年
12月
11日
金
アレンエドモンズのロングウイングチップです。
いかにもアメリカらしいデザインですね。
この重厚感が堪りません。
シングルソールですが、つま先の補強にはこれが似合います。
こちらの修理は当日のお渡しも可能です。
お急ぎでしたら、ご遠慮なくお申し付けください。
当日の混み具合やご来店の時間帯によっては翌日のお仕上がりになる場合がございます。
関連ブログ⇒アレンエドモンズ×ヴィンテージスチール
2015年
3月
06日
金
メールでお問い合わせいただくことが非常に多いクラークスのナタリー。
修理できないと思い込んでいる方も多いみたいですが、大概の場合は出来ます。
修理したい理由は人それぞれで、それによって修理方法が異なります。
靴の状態や仕上がり具合に応じて最適な修理方法をご紹介します。
先ずはカカトの減りだけが気になる方には、
カカトの部分補強が良いでしょう。
修理金額もお手頃です。
素材はオリジナルと同じ天然クレープ素材もご用意しておりますが、オススメは合成ゴム製の合成クレープ素材です。
合成クレープの方が耐久性に優れています。
カカトだけではなく、ソール中央も薄くなっている場合や天然クレープソールにご不満のある方にはこんな修理が良いんじゃないでしょうか。
合成クレープ素材で接地面を補強するオールソールです。
履き心地は少し硬くなりますが、逆に考えると安定感が増します。
天然クレープに見受けられる温度による変質が起こりません。
砂利がソールに食い込むなんてこともありません。
他の人と違った個性的なナタリーにしたい方には、こんなスタイルにすることもできます。
こちらはVIBRAM2060ソールで仕上げています。
つま先とカカト上部の巻き上げ部分は革を当てがって縫い付けています。
ソールは基本的にどんな種類のものでも取り付け可能です。
自分だけのナタリーにするのもアリですね。
靴の状態をベースにお好みと予算に応じてお選びください。
2014年
4月
06日
日
エドワードグリーンのセミブローグ『カドガン』です。
202ラストでバーガンディアンティークフィニッシュと非の打ち所がありません。
実は自分もカドガンを所有しておりますが、ラストはスクエアトゥの606・・・
どこか違う?いや全然違う!もう隣の芝生状態です・・・
この靴を見てやっぱり「202ラストが一番エドワードグリーンらしい」とつくづく感じました。
つま先が減ってきたので、コンチネンタルトゥラバーで補強しました。
以前にヴィンテージスチールをお試しいただいている常連様ですが、金具が付いていると少し気になるということでラバーをご希望いただきました。
トゥスチールの音や滑りが気になる方に人気です。
こちらはトリッカーズの短靴カントリーです。
3回しか履いていないのに、つま先の減りが顕著です。
反り返りの悪いダブルソールの靴は特につま先が減りやすいです。
同じくコンチネンタルトゥラバーで補強しました。
トリッカーズの明るい茶系の靴のコバは赤茶っぽい色をしています。
オリジナルの雰囲気を損なわないように色調を整えて仕上げています。
関連ブログ⇒エドワードグリーンドーヴァー×つま先ラバー補強
2014年
3月
15日
土
ZAMPIEREというスペインの靴です。
元同僚の友人S君が持って来てくれました。
「サツマイモみたい」と言われたことがあるそう・・・
久しぶりに会ったので近況や昔の話に夢中でどんな風に修理するかはほとんど話さず、こちらから確認したのはラバーを貼っても良いかの一点のみ。
S君から帰り際に「お金が無いので安くあげてほしい」と一つだけ要望がありました。言われなくても分かってますよ~)^o^(
『もう絶対にサツマイモとは呼ばせないぞ!』と誓って・・・
S君の趣味嗜好を考えたら、こんな感じになりました。
普通なら少しやり過ぎなんじゃないと思ってしまいそうですが、彼のイメージにピッタリです!
ハーフソールとトップリフトには赤系ラバーで華やかに。
コバもレッドが際立つように敢えてラバーには色を付けませんでした。
つま先は足癖が悪いようで、キズだらけの上黒ずんでいました。
このままの状態で補色だけしてもマシになる程度なので・・・
クリーニング⇒キズ補修⇒栄養補給⇒補色のフルコースで
革の状態もすこぶる良くなり、色気のあるエレガントな仕上がりを目指しました。
全体は雰囲気を残しながらも、つま先からフマズ部分にかけてはパープル系のクリームを使ってグラデーションで仕上げました。
一番悩んだのが靴ヒモの色です。
初めはレッドかボルドーの同系色を考えていたのですが、思い切ってグリーンにしてみました。
靴ヒモのチョイスは喜んでもらえるかチョット心配でしたが、気に入ってもらえました。
S君のうれしそうな笑顔を見れたことが何よりの励みとなりました。
2013年
9月
23日
月
エドワードグリーンのセミブローグのカドガンです。
色はダークオークのアンティーク仕上げです。
エドワードグリーンの仕上げを堪能できる逸品ですね。
お履きの靴だったのでゆっくり写真を撮る時間が無く、靴本体の写真はありません・・・常連のお客様だったので、無理言って撮らせていただきました。
レザーのヒールが良く滑るとのご相談でしたので、ラバーヒールをご提案させていただきました。化粧釘が打ってあるとさらに滑りやすいです。
ラバーヒールの中でも今回は珍しいメーカーの材料です。
跳ね馬がトレードマークであるコンチネンタルのラバーヒールです。
コンチネンタルは日本では知名度があまり高くないですが、世界的には抜群の知名度を誇るタイヤメーカーです。
ベンツやマセラッティなどにも採用されており、欧州生産の新車着用率No.1です。
来年のワールドカップのオフィシャルスポンサーでもあります。
そう言えばこの前のコンフェデレーションズカップでもピッチ脇に広告が出ていましたね。
そんなトップブランドが作るラバーヒールなので品質を疑う余地はありません。
特徴は何と言っても、柔らかくクッション性が高いところです。グリップ力もあります。
「柔らかい=擦り減りやすい」という概念を打ち破ってくれる材質です。
修理している自分が驚かされました。
『信じるか信じないかは貴方次第です』(笑)
信じられない方は是非一度お試しください!!